税理士の研修義務

税理士には、頻繁に変わる税制に対応するため、年間36時間以上の研修受講が義務付けられています。

36時間というハードル

単純計算すると月3時間。
数字だけ見れば、それほど大変ではないようにも思えます。

現在は会場研修の多くが後日配信され、オンラインで視聴可能です
30分単位の講座もあり、電車の中でもスマートフォンで受けられるよう工夫されています。
資料はダウンロードできますし、視聴と同時に資料が画面に映し出されるのを選択することもでき、見ながら学ぶこともできます。
年の途中で受講時間を確認しながら、年度末に向けて計画的に進めていく仕組みです。

内容もよくできていて、単なる改正点の解説だけでなく、忘れていた論点や曖昧だった知識を整理する機会にもなります。
コロナ前はオンライン受講に上限がありましたが、現在はその制限もなくなり、より柔軟に学べるようになりました。
制度としては、とてもありがたいものだと感じています。

わかっていても、進まない理由

ここまで書くと、スムーズに36時間を達成しているように見えるかもしれません。
しかし、これがなかなか難しいのです。

通勤時、電車に乗っている時間は乗換を含めて片道約40分。
研修動画を視聴するにはちょうどよい長さです。
それでも実際には、SNSを開いてしまったり、ドラマの配信を見てしまったりして、つい後回しにしてしまいます。
私は朝から頭を使いたくないようです。

気づけば年度末になってしまいました。
受講時間を確認し、足りない数字を前に反省と後悔を繰り返しながら、集中的に研修を受けることになります。計画的にやればよいとわかっているのに、思うようにはいきません。
この繰り返しです。

義務と責任

現時点で未受講に対する直接的な罰則はありません。
ただし、前年の研修時間は公開されます。
自分自身の姿勢が可視化される仕組みです。

こうした制度があるからこそ、学び続けられるという側面もあります。
強制力がなければ、忙しさを理由に後回しにしてしまうかもしれません。
一方で、義務であるがゆえの負担感も正直あります。

税制は年々変わっていきます。
知識を更新し続けることは、専門家としての責任です。
来年度こそは、年度末に焦らない自分でいたいと思います。

■編集後記
朝、NHKの天気予報の気象予報士の方が「今年もあと10か月になりました」と言っていました。
え、今言う必要はないのでは、とも思いましたが、たしかにあっという間に1年て過ぎるよな、とちょっとしみじみしてしまいました。

記事担当:相馬