実家という言葉

清明税理士法人の江原です。
連休に、実家の台所片づけをしてきました。

実家とは

実家には、今、高齢の母と兄が住んでいます。
父は、2年前に亡くなりました。

実家と書いてみて、ふと思ったのが、
「私はその家に住んだことがないのに、
実家と呼んでよいのだろうか?」と…

小学館のデジタル大辞泉によると、「実家」とは、
1.自分の生まれた家。生家。また、父母の家。
2.旧民法で、婚姻または養子縁組によって他家に入った者の、元の家。
となっています。

母の住む今の家は、
私が結婚してから、父・母・兄が引っ越した家で、
私は、そこに住んだことがありません。
ですが、
デジタル大辞泉の、
1.父母の家
2.婚姻して他家に入った者の、元の家。
には該当しています。

そうなると、母の住む今の家は「実家」で合っていることになりますね。

 

家って建物のことじゃない?

私は、家を建物として解釈していたから、
「実家」という言い方に、違和感があったのかもしれません。

小学館のデジタル大辞泉によると、「家」とは、
1.人の住むための建物。すまい。家屋。
2.自分の住んでいる建物。うち。自宅。
3.夫婦・親子・兄弟など血縁の近いものが生活を共にする小集団。家庭。所帯。
4.祖先から代々続いてきた血族としてのまとまり。
また、その伝統的な名誉や財産など。家名。家督。
5.家族集団の置かれている社会的地位。家柄。
特に、よい家柄。
6.民法旧規定における家制度で、戸主の統括のもとに、戸籍上一家をなしている親族の団体。
7.妻
8.出家に対して、在家。在俗。
となっています。

旧民法の時代には、「家」は、6.の血縁集団のことを意味していたのですね。
私は無意識に、
1.の「建物」とか、2.の「自分の住んでいる建物」とかだと思っていたので、
『住んでいなかったのに実家』と呼ぶことに違和感があったのかもしれません。

 

ドラマの影響です

今、NHKで放映している『舟を編む』というドラマを観ることに、ハマっています。

一つひとつの言葉は、さまざまな意味をもっているのだなあ…と、感動し、
自分がこのブログで書く言葉も、
「あれ?この言葉を使うので良かったのかな」
と、いろいろ検索して、感慨深い気持ちになってしまいました。

本当は、紙の辞書を引きたいところでしたが、
事務所には、一冊も辞書がありませんでした。
やはり、デジタルの時代に、紙の辞書は少なくなってきていますよね。