「くさや」は、伊豆諸島の干物で、その強烈な匂いでご存じかもしれません。

「くさや」とは
くさやは、魚を”くさや液”に漬けて干した干物です。
くさやは昔、伊豆諸島での大切な食料であった魚を、長期保存するために生まれたものだそうです。塩や水もとても貴重だったので、一度使った塩水に塩を足して何度も漬け込みを繰り返すうちに、魚の成分から微生物が発生・作用して、塩水が発酵。ついには独特な香りと味をもったくさや液が出来上がったとのこと。
伊豆諸島は、海に囲まれていて、水が豊富のように思えますが、火山島のため、本土にあるような大きな川や湖などがありません。おもな水源は雨水で、私の大島のおばあちゃんの家も節水していて、お風呂で湯船につかることはとても贅沢なことでした。
今では、地下水をくみ上げて、脱塩処理をして湧水と混合して水道水にしているそうです。
くさやは、そんな背景からできたものなのですね。
子どもの頃から好き
子どもの頃、父が大島や行くと、お土産にくさやを買ってきてくれました。大島から家までの道中とても匂うので、くさやをビニールに入れて、新聞紙でくるみ、さらにまたビニールに入れるという厳重な包装でした。
その頃は、団地に住んでいたので、台所でくさやを焼くと、近所じゅうに迷惑ではないかと、母はいつも気にしていましたが…
干物の状態だと、生臭い感じがしますが、焼くととても香ばしい匂いに代わり、皮はしょっぱくて食べにくいですが、中の身は脂がのっていて、とても美味しかった思い出があります。
食べられるお店が東京にもある
今では、伊豆諸島のお土産として、真空パックやびん詰めとして売られていますが、干物の状態のものを現地から持ち帰ることは難しいです。
伊豆諸島へ行ったときに、くさやを焼いてくれるお店も数少なくなってきました。
ところが、先週金曜日、芝5丁目にある「春夏秋冬おじゃれ」という居酒屋(おじゃれは八丈島の方言で、「いらっしゃい」)で、くさやを食べることができました。くさやにする魚には、トビウオもありますが、私の好きなムロアジのくさやで、大変美味しくいただきました。八丈島のくさやは、比較的匂いがマイルドで、初心者の方にはお勧めです。
お店は、八丈島出身の店主が経営されているようで、他にも、八丈島の郷土料理やお酒がいろいろあり、べっこう寿司や海風しいたけもいただきました。楽しみにしていた明日葉(あしたば)の天ぷらは、強風の影響で入荷しなかったそうです。次回、リベンジしたいと思います。
■編集後記
先週金曜日は、「おじゃれ」で相馬とゆっくり呑みました。
昨日は、ラグビー観戦で秩父宮へ。
私の観戦する『BL東京(東芝)』の試合は、必ず負けてしまい、もう出禁かもしれません。
(記事担当:江原)
