源泉所得税の支払いを効率化しましょう

今年は半年が過ぎ、ちょうど7月10日は源泉所得税の納付期限となります。
猛暑のなか、できるだけ金融機関へ行かないで済む方法を紹介します。

まずは、納付の時期を年2回に減らす

(原則)給与から差し引いた所得税は、給与を支払った月の翌月10日までに支払います。

例)6月25日支給の給与 → 7月10日までに支払

(特例を使えば)従業員の人数が常時10人未満の場合、年2回(7月と1月)に分けて支払うことができます。

1月~6月支給の給与 → 7月10日までに支払

7月~12月分の給与 → 翌年1月20日までに支払

この特例を利用するには、税務署に申請書を提出する必要があります。

A2-8 源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請|国税庁

提出した翌月分から利用できるようになるので、今月(7月)に提出した場合は、8月分からの利用になります。

7月分の給与 → 8月12日(10日が土日祝日の場合翌営業日)までに支払

8~12月分の給与 → 来年1月20日までに支払

つぎに、納付書を使わない納付方法で支払い

①ダイレクト納付

②インターネットバンキング

③クレジットカード納付

④スマホアプリ納付

①ダイレクト納付

自分名義の預金口座から、オンラインで直接口座引落しする方法です。

引落日を、すぐに引落か、期日指定かを選べます。

(「自動ダイレクト」という方法もありますが、引落日は納付期限に限られます)

事前に、「e-Tax利用開始届の提出」→「ダイレクト納付利用届出書の提出」が必要となりますが、手数料がかからず、税理士が納税者に替わって決済手続することもできます。

②インターネットバンキング

インターネットバンキングやATMなどを利用して、支払う方法です。

事前に、「e-Tax利用開始届の提出」が必要です。

e-Taxを利用して源泉所得税徴収高データの送信または納付情報登録依頼をしたあとに、メッセージボックスに格納される受信通知からアクセスします。

③クレジットカードカード納付

「国税クレジットカードお支払いサイト」https://koukin.f-regi.com/fc/kokuzei_direct/

にアクセスして、必要な情報を入力したうえで、クレジットカード決済する方法です。

①②④とは違い、決済手数料がかかります。

税額1万円ごとに99円の手数料がかかりますので、年2回納付にしている場合は税額が大きくなり、手数料も高くなる可能性があります。

④スマホアプリ納付

手順は、②インターネットバンキングと同じですが、受信通知から「国税スマートフォン決済サイト」へアクセスします。

納税額が30万円以下の場合にしか利用できないので注意が必要です。

納付方法の主な違い

ダイレクト納付 インターネットバンキング クレジットカード納付 スマホアプリ納付
事前登録 必要 不要 不要 不要
手数料 なし なし あり なし
金額の制限 なし なし なし 30万円以下

 

わたしたちの顧問のお客様には、①ダイレクト納付をお勧めしています。事前登録は必要ですが、税理士が、納付金額を集計して、納付金額と引落日をお知らせするだけで、期限内に忘れずに支払うことができます。

②③④の方法でも、税理士が納付情報をe-Taxに登録したあと、ご自身で決済すればOKです。

毎日暑いですし、なるべく出かけず、時間をかけず、

日常業務を済ませましょう。